アメリカ物理学会(American Physical Society: APS)の『Physical Review D』にArithmerのEnrico Rinaldi博士の共著論文が掲載されました。
100年以上の歴史を持つアメリカ物理学会は世界有数の物理学会であり、教育機関として学術誌や学会の開催を行うとともに、近年では社会とのかかわりを深め、民間企業や政府組織および国際的な物理学のコミュニティーと密な関係を保っています。
『Physical Review』は物理学の専門誌としては最も権威があり、なかでも今回Rinaldi博士の記事が掲載された『Physical Review D』は創刊から50年の節目を迎え、『Physical Review』の中核をなすジャーナルとして最先端の素粒子、場の量子論、重力、宇宙論におけるオープンアクセス論文を数多く提供しています。
Rinaldi博士は、「FK=Fπ from Möbius domain-wall fermions solvedon gradient-flowed HISQ ensembles」というタイトルの論文を共著しました。論文の具体的な内容としては、ベイズ統計学の手法を用いて、数値シミュレーションから得られるノイズの多いデータに対し、様々な非線形最小二乗適合を行った結果をベンチマークとして、実験結果と比較した考察について記載しています。
今後もArithmerはあらゆる科学技術の基礎である数学を基盤としつつ、優秀な技術者集団に対し、AI実装を進められる研究開発環境を提供していきたいと考えています。
【関連情報】
The American Physical Society (APS) | アメリカ物理学会
FK=Fπ from Möbius domain-wall fermions solvedon gradient-flowed HISQ ensembles
Nolan Miller, Henry Monge-Camacho, Chia Cheng Chang (張家丞), Ben Hörz, Enrico Rinaldi, Dean Howarth, Evan Berkowitz, David A. Brantley, Arjun Singh Gambhir, Christopher Körber, Christopher J. Monahan, M. A. Clark, Bálint Joó, Thorsten Kurth, Amy Nicholson, Kostas Orginos, Pavlos Vranas, and André Walker-Loud
Physical Review D 102, 034507
Published 25 August 2020
※クリエイティブコモンズに基づき、著作権者の表示等のライセンスを継承させた上で頒布を認められています。
Arithmer株式会社 R3開発室 課長 Enrico Rinaldi博士
エジンバラ大学 理論物理学(Ph.D.)。計算物理学の研究者としてアメリカや日本などの国立研究所でこれまで働き、70以上の論文を国際学術誌に発表。2019年、ディープラーニングの実世界への応用に従事するためArithmerへ入社。
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